2015年8月22日、ソライエ清水公園のある清水公園東に新しい夏祭りが誕生しました。
「清水公園東盆踊り大会」というその夏祭り、既製品を買い揃えて作るのではなく、「ゼロから手作り」というのがモットー。ソライエの住人さん達が声をあげ、最終的には自治会をも巻き込むまちのお祭りになっていきました。この夏、この地で起こった素敵な物語を紹介します。
盆踊りといえば立派な櫓(やぐら)、協賛店の色とりどりの提灯、勇ましい太鼓の音色を想像するんじゃないでしょうか?
しかしこの清水公園東地域の倉庫には櫓はもちろん、提灯、太鼓もありません。なぜなら今まで祭りがなかった、新しいまちだからです。
それじゃぁ今年は提灯からにしよう!ということで提灯を町内のみんなで手作りしてそれを飾ることになったのです。
提灯作りはソライエひろばのものづくりの工房で行われました。
工作が得意な住人さんたちが工房で何度も試行錯誤を重ねた末、子供でもちょっとコツを掴めば簡単にできる提灯キットの開発に成功しました。
週末には提灯作りワークショップが開かれ、地域からたくさんの子供や大人が集まりました。
ものづくりの工房は誰にでも開かれた場所です。こうして人が気軽に集まって何かができる場所ってとても大事だなと改めて思いました。思いついた時に集まれる場所があるって良いですよね。これからもいろんな方に使いこなしてもらえるとどんどん面白い場所になるんじゃないかなと思います。
2ヶ月の準備の間、住人さんたちは盆踊りの成功のため、週末はもちろん、平日の仕事後にも夜な夜な集まり打ち合わせや作業に明け暮れていたそうです。
提灯の制作が進む中、やぐらはどうしようか、という話に。立派なやぐらはできないけど、盆踊りの中心はなくちゃいけない!ということで地域の方から立派な竹をいただき、会場の真ん中に立たせると、あら不思議、一気に盆踊りの設えに。
さぁ盆踊り大会のはじまりはじまり。
会場は家から歩いてすぐのソライエひろば。少しずつまちから手作りの提灯が集まります。みんなおめかしして、お祭りもぐっと盛り上がるね。
小さい子から大人まで、思い思いに描いた手作り提灯は、照明に照らされながらキラキラ光って、とっても綺麗でした。
屋台もスーパーボールすくい、ヨーヨーすくい、ポップコーン、綿あめなどが軒を連ねます。もちろんこれも住人さん達によるもの。子供達も大喜びです。
肝心の盆踊りはというと、ベテランの踊り手さんはいないけど、覚えたての踊りをみんなで見よう見まねで踊ります。もうそれが楽しくて、ぐるぐる回ります、ぐるぐる踊ります。
途中、地域の小学生が野田に伝わる「紫音頭」を踊って教えてくれました。”先輩”たちの堂々たる踊りに新しい住人さんたちも恍惚の眼差しでした。
カラフルに光る照明。実はクリスマスのイルミネーションで使ったもの。あるものを使い、編集することで結果的にどこにもない盆踊り大会になりました。最初は不安だったけど、カラフルな提灯もすごくいい。
徐々に大きくなっていった踊の輪。子供も大人も一緒になって楽しめる盆踊りは本当にいいですね。これからもこのソライエひろばでたくさんの良い笑顔が生まれるはずです。来年も楽しみですね。
この地域に移り住みまだ1年も経っていない方が多いのに、ずっと前から一緒にいたかのような素晴らしいチームワークで本当に驚きました。そんななかで僕も参加させてもらいとても楽しく幸せな時間でした。大変なことにも笑顔で協力して乗り切っていた住人のみなさん、良い顔をされて楽しんでいたことが何より感動的でした。
みんなでつくった素敵な夜が、子供達の楽しい思い出になってくれるといいなと思います。そしていつか彼らが自分の子供たちのためにこんな素敵な祭りを開催する、そんな素敵なまちであって欲しいと願っています。
ハラダ
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