夏には夏の暮らし、冬には冬の暮らし
季節に応じて、自然と共に暮らす「暮らし方」をお伝えします

目で見る「緑風の家」の涼しさ

7月4日午後1時38分の緑風の家です。外と室内の温度差は約10度。緑風の家では風の抜ける様々な工夫がほどこしてあるので、この温度差に加えて涼風が吹きぬける心地よい空間が生まれています。最近の室内環境
6月24日の室内外温度計
2011/6/24
6月28日の室内外温度計
2011/6/28

【緑風の家】室内外温度計

6月の全国の観測史上最高気温を記録した6月24日の緑風の家についてブログを掲載しています。
「日本一暑い熊谷でクーラーなしで26℃の住まいを実現」

緑風の家の涼しさの工夫

樹木の配置により外環境を整えた上で、住戸内に水平方向と垂直方向の風の道をつくり、外環境と室内環境とのつながりをデザインしています。

①微気候デザイン

樹木を囲むように配置することで、外からの熱の侵入を和らげるとともに、緑がつくりだす涼しい空気を「天然の空調装置」として室内に取り込みます。

②つながりのデザイン

2-1:水平方向の風の通り道
庭に面した1階と2階の4か所の窓には、防犯通風格子を設置。良好に整えた外環境を室内につなげる役割をします。施錠すれば夜間も安心して窓を開けられ、夜間の涼しい空気を室内に取り込みます。

2-2:垂直方向の風の通り道

1階の床下には井戸水を利用して室内空気と表面温度を冷却するシステムを取り入れています。また、北側の樹木がつくりだす涼しい空気を室内に取り込み、温まった空気が排熱されるように排気窓を設けています。

その他、十分な断熱性能を確保するとともに、通風のための建具の工夫、井戸水の利用など、様々な工夫をしています。

気持ちのよい吹き抜け

緑風の家の仕組み

では実際どのような部材で緑風の家が構成されているのかを図解しました。

  • ①パッシブウィンドウ:家の中の温まった空気を外へ排熱する
  • ②断熱二重屋根:排熱機能を持つ
  • ③シーリングファン:温まった空気を1階から2階へ送る
  • ④冷気生成植栽帯:植物の蒸散作用で涼しさを生み出す
  • ⑤蓄冷ウォール:井戸水を活用した冷却パネル
  • ⑥床下冷外気導入口:北側の冷気を取り込む
  • ⑦日射調整バルコニー:暑さを和らげる
  • ⑧冷気スリット:床下冷外気導入口に蓄えられた冷気を取り込む
  • ⑨放射熱抑制植栽帯:植物の蒸散作用で暑さを遮る

緑風の家の全体像

◎緑風の家の考え方(体感原理)については
こちらから→環境統合デザイン論

バルコニーの外側で日差しを遮る
バルコニーの外側で日差しを遮る
屋内の温まった空気を排出します
屋内の温まった空気を排出します

緑風の家で人のつながりを育む
快適な室内空間と豊かな環境を共通の価値として関係が育まれ、人が集う空間が生まれます。

  • 中間領域での自宅パーティー
    中間領域を使っての自宅パーティー
  • 庭を使ってガーデンパーティー
    庭を使ってガーデンパーティー
受賞歴

パッシブデザインコンペ 開く・繋がる・応答するかたち
技術・製品部門 佳作 受賞

作品名 「設備」「性能」「意匠」「環境」を統合するデザイン体系の構築 環境統合システム
主催 パッシブデザインコンペ実行委員会

熊谷 キラリ賞 受賞
-地域産業界で、独自の技術やアイデアを基に功績を残し、「熊谷」の名を高らしめた者に対する顕彰
主催:熊谷商工会議所

地域住宅計画賞
すまいづくり部門 奨励賞 受賞

作品名 「体感原理」に基づいた「緑風の家」
主催 地域住宅計画推進協議会

緑風の家に導入されているシステムの詳細については >>環境統合システムとは



■ 日々是通信@facebook

↑このページのトップへ