1・ECONET〜エコロジカル・コミュニティ・ネットワークとは
メッセージ |
ECONETの目指す住まいづくり |
住まいづくりのステップ |
つくば方式とは? |
世田谷のエコロジーヴィレッジの地主さんから |
ECONET設立経緯 |
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メッセージ |
貴重な自然が失われてしまう前に
こういう経験をお持ちの方は案外多いのではないでしょうか。何故そんなひどいことをするのかと誰もが抗議したくなる話です。でも、その木を切るという選択を強いられた地主さんにも言い分があります。 東京・世田谷での話です。1000坪の土地を相続したある地主さんに課せられた相続税は億単位のものでした。この地主さんには、断腸の思いで屋敷林を更地にして、土地を切り売りするしか選択肢がありませんでした。「あの木を切ってしまうなんて」と周りの人。「相続税が悪いんだ、私も被害者なんだ」と地主さん。こんなやりとりをしている間に、私たちの周りの貴重な自然環境は次々と失われていきます。 都市の中では、相続税などのため、こうした貴重な環境を個人の力で守り通すことが困難な状況になってきています。一方で、緑豊かな環境を十数世帯で協力してつくり上げ、その中で生活したいと考えている仲間がいます。「できあいの家を買うのではなく、同じお金をかけるなら、家を取り巻く環境やコミュニティも自分たちの手でつくろう」という考えの賛同者。それが私たちECONETのメンバーなのです。 「緑を残したい地主さん」と「緑の中で暮らしたい私たち」。お互いに歩み寄ることで豊かな環境を守れないか。「森をつくる住まいづくり」は、そんな私たちがめざす環境共生型コーポラティブ住宅づくりのヴィジョンです。 |
ECONETの目指す住まいづくり |
緑を残したい地主さんと
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樹木には、私たちの生活を快適にする優れた能力があります。たとえば、強風を穏やかな風に変えたり、夏の強い日差しを和らげたり、根が地下水を汲み上げ、葉から気体を放出することで、クーラーと同じ役割を果たしたり、樹木はまさに「自然の空調装置」なのです。 私たちが実現させようとしている生活のイメージは、都会の共同住宅に、そんな自然が創り出す「気持ちよさ」を満ち溢れさせることです。ここの住人は、夏にクーラーを使う人はほとんどいません。クーラーを使うよりも、新鮮な自然の空気を五感で味わうことがここでの最高の贅沢なのです。 そんな贅沢を実現させるための必須条件は、土地を細分化しないことです。まとまった広さの土地を複数の家族で活用し、共同住宅を建てるコーポラティブ方式ならば、緑が残り、私たちのイメージは現実的なものになります。さらに、地主さんの協力を得て土地を一定期間だけお借りできれば、もっと現実性が増します。土地を借りられれば、初期投資費用から土地代を除くことができ、住まいづくりの資金にゆとりが生まれます。そのゆとりを豊かな自然環境の保全と創造に向けることができるわけです。 一般的な住まいづくりでは、その資金のほとんどが土地代と建物の建設費に費やされてしまいます。しかし、私たちは、まず環境に投資し、家をつくる前に「森」をつくり、そして、その中に家をつくろうと考えているのです。それが私たちのめざす「森をつくる住まいづくり」なのです。 |
住まいづくりのステップ |
こんな暮らしの実現を私たちはめざしています |
step1 まず、豊かな自然環境を整える
step2 次に、自然の力を最大限に活かす建物を建設する
step3 生活を楽しみながら自然環境を育てる
step4 自然なコミュニティを大切にする
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つくば方式とは? |
地主さんから自然環境を受け継ぎ、育て、そして次の世代に引き継ぎます。私たちが地主さんから受け継いだ自然環境は、30年そして60年とゆっくりと時間をかけて、育てて行きたいと思います。そして、地主さんにお返しする時には、都会の中に豊かな森をつくり上げたいと考えています。 定期借地権を利用した「つくば方式」を採用、地主さんにも大きなメリットがあります。つくば方式とは つくば方式なら 2・相続税対策としても効果的です。 3・100年住宅で建物を長期間活用できます。 つくば方式についてもっと詳しく知りたい人のために スケルトン定借(つくば方式)普及センターホームページ |
世田谷のエコロジーヴィレッジの地主さんから |
思いがけない出会いから、かけがいのない緑を守ることができました。 |
技術者として仕事に没頭してきた私は、農家の長男とはいえ、土地の管理には無縁の生活を続けてきました。ところが、いざ親父が亡くなってみると、相続税は一介のサラリーマンには到底支払えない金額。自然が大好きな私は、家の周囲の雑木林にひときわ愛着がありましたが、伐採して賃貸マンションを建てざるを得ないと諦めかけていました。そんな時、偶然の出会いから、住まい手と一緒に緑を守る方法があることを知ったのです。入居者の方々とは自然が好きという共通項があり、コミュニケーションも良好です。この先、たくさんの植物が生い茂った屋上でバーベキューでもしながら、皆さんとわいわいビールが飲めるなんて夢のようです。こういう楽しみを、他の地主さんたちにも是非味わっていただきたいですね。(談) |
ECONET設立経緯 |
コーポラティブ方式により、自然環境に恵まれた住環境を自分たちの手で協力しあって実現させることを目的とした市民組織がECONETです。 ECONETの設立経緯 |
1996年 | 市民に開かれた「エコロジー住宅市民学校」が開校。約60名の一般の市民が参加。 |
1997年 | 市民学校で知り合った者同士が「世田谷に森をつくって住もう」と呼び掛けあってスタートした環境共生型コーポラティブ住宅「エコロジーヴィレッジ」の建設が進められる。 |
1997年 | 「エコロジー住宅市民学校」は、公益信託世田谷まちづくりファンドの助成事業として認められ、毎年継続して開校されることに。 |
1998年 | 「エコロジー住宅市民学校」は、活動3年目を迎え、参加者総数220名に。参加者の中から第2、第3のエコロジーヴィレッジを実現させることを目的とした市民グループが生まれ、ECONETが設立される。 |
1999年 | ハウジングアンドコミュニティ財団よりECONETの活動が「住まいとコミュニティづくり活動助成事業」として認められ、活動を活発化させ現在に至る。 |
現在の活動 | 現在、世田谷周辺地域で実現させようとするグループや浦和で実現させようとするグループ(エコハウス南浦和クラブ)など複数のプロジェクトグループがECONET内に生まれ、各地で実践活動が展開されています。 |